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    GAY STORY 元気の頭の中

    GAY STORY 元気の頭の中

    Gayの話をメインとした妄想ストーリーを綴るブログです。同性愛に興味・理解のない方、18才未満の方は閲覧をご遠慮ください

     

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    狙われたライフセーバー ⑧

    動画

    その夜、裏サイト「但馬紘人の部屋」ではある投稿動画に注目が集まっていた。

    この裏サイトに参加する為にはある条件がある。紘人の情報もしくは写真を
    管理人に送り、紘人に対する思いを認めてもらうことだ。管理人が承認するとパスワードが送付されてきて、はじめてこのサイトに入ることができるのだ。
    現在この部屋には15人の住人が管理人に認められ訪問をつづけている。
    定期的に変更されるパスワードを知る為には、定期的に情報や写真をアップすること。
    毎日一度はこのサイトにアクセスすることが条件だ。
    これまでも様々な情報とともに、小学校、中学校、高校の卒業写真や修学旅行の写真をはじめ、家族旅行の写真、友達とのプリクラとどこからか手に入れた紘人の過去の写真が公開されてきたが、動画は公開されたことがなかった。
    しかし今、ほぼ全員の住人が見守る中、新しく参加を認められた住人がもたらしたある動画が公開されたのだ

    どこか分からない茂みのなかのフェンスが映されている。
    しばらく変化なくフェンスだけが映し出された画面が一瞬大きく揺れると
    体操服を着た一人の少年が3人の制服姿の少年たちにひきずられるように画面の中に入ってきた。

        >なんだ?この動画?
        >紘人が映ってないぞ!
        >間違ってないか?
        >なんでこんな動画がここにあるんだよ
        >中学生じゃん・・管理人なんのつもりだ・・・
        >ちょっと待て!体操服のゼッケン見ろ
        >え?マジ!!!但馬紘人って・・・紘人なのか!!!
        >マジか!!すげええ!!紘人の中学生姿!!萌ええ!!
        >1年3組ってことは中1の紘人か!!
        >かわいいw
        >えらい細いな・・・今と同じ色黒だけどw

    画面の〝但馬紘人″のゼッケンをつけた少年は3人の少年から逃げようとしているようだ。
    3人に囲まれ逃げ場を見つけられない少年は羽交い絞めにされ腹を何発も殴られ、顔にビンタを喰らう。
    ぐったりした少年は次第に抵抗をしなくなる。
    時折少年の泣きそうな恐怖に満ちた表情がちらちらと映される。
    ぐったりし少年の体操服を脱がす3人の少年。
    抵抗むなしく下着だけの姿にされた少年はそのまま背後のフェンスに手足を大の字に広げた状態で縛りつけられてしまう。

        >ええ~~紘人いじめられてる~~~
        >えぐいぞこれ!リアルいじめ!!
        >けど、うっすら筋肉のついた身体がエロいぞ!
        >どうなるんだ!!リンチか!!
        >紘人かわいそおお

    住人達が興奮しながら見る動画はさらに先に進む。
    下着姿のまま何度か腹をボコられる少年
    そして、ほとんど抵抗しなくなった少年の下着がハサミで切り落とされた。

     
     

    狙われたライフセーバー ⑦

    恩師

    榊原真一先生。それが恩師の名前
    俺が中学1年の時の担任で、同時に所属していた水泳部の顧問だった人。
    その当時先生はまだ25歳のまだまだ若い先生で、先生というよりお兄ちゃん的な存在で生徒たちの間でも人気があった。目の前に現われた榊原先生は、色黒で短髪、少し童顔の笑顔は当時とほとんど変わらず、30代になった今もお兄ちゃん的な風貌はそのままだ。
    「先生、今日も泳ぎにきたんですか?」
    「いや、今日はこの近くの学校に用事があってな。時間あるから寄ってみたんだ」
    「あいかわらず海好きなんすね」
    「まあな。海はやっぱいいよ。見てるだけでイヤな事を忘れさせてくれる」

    実は先生も大学時代ライフ―セーバーだった。俺が中学の頃も夏休みに水泳部の練習が終わった後、よく車で俺をこの海に連れてきてくれた。その時折にライフセーバーのすごさ、面白さを俺に語ってくれた。そして大勢いる海水浴客の中を鍛えられた逆三角形の体型に競パン姿でさっそうと泳ぐ先生の姿に俺は憧れた。この先生との出会いが、俺がライフセーバーを志すきっかけだったのだ。
     先生は俺の事をよく気にかけてくれた。ある出来事があって落ち込む俺を水泳部に誘ってくれたのも先生だ。高校に進学してからも水泳の競技会がある度に顔を見せて俺を応援してくれたりもした。大学に進学しライフセーバーになったことを我がことのように喜んでくれた。俺にとって先生はホントの兄貴のような存在で、今でもいろんな悩みを先生に打ち明け相談に乗ってもらっている。

    「紘人は今日は海岸に出ないのか?」
    「今日は休みなんす。けどなんか部屋にいたくなくて」
    「浮かない顔をしてるな。なんかあったのか?」
    「ん~まあ・・・ 今朝またあの夢みたんですよ・・・」
    「あの夢?大学入ってから見てないっていってただろ」
    「大学入ってからは今朝が初めてです。俺またストーカーされてるみたいなんすよ」
    俺はこの一週間の出来事を先生に話し、昨日届いた写真を見せる。
    「こりゃひどいな。ここまでやるとなると相手もかなり本気だな」
    「この前雑誌に載ってから、勝手に写真撮られたりはあったんですけどね。
     こんなところまで撮られてさらに送り付けられるとなんか怖くて」
    夏が始まる前、俺はある雑誌の取材を受けた。各地のライフセーバーを紹介する特集記事で俺もその一人として紹介された。1ページの一部に載っただけだがこの夏は去年よりは一緒に写真撮ってくださいと言われることが多くなった。
    「あの雑誌の影響ってことか?けど部屋まで送ってくるってことはかなりお前のこと調べてることになるな」
    「あの女じゃないですよね?あの女が雑誌を見て、また俺を・・・」
    「おいおい、あれはもう7年も前のことじゃないか。
     それにあの子はもうお前を狙ったりできないよ」
    「え?どういうことですか?なんでできないんです?」
    「お前には話してなかったけどな。あの子はさ、4年前に交通事故で亡くなってるんだ」
    「交通事故・・・4年前・・・なんで教えてくれなかったんですか?」
    「お前はあの時のこと忘れようと頑張ってたんだ。そんな時にまた思い出すようなことは言いたくなかったんだ」
    「そっか・・・すいません。先生気を使ってくれたんすね。
     けどだったら誰なんすかね?こんなことしてくるなんて。
     俺またあの時みたいな思いするのイヤなんす」
    「言っただろあれはもう7年も前のことだ。あの時と今じゃお前は全然違う。
     ライフセーバーとして鍛えてデカくなったお前をどうこうできるもんじゃないだろ」
    「そうですよね・・・あの時とは違いますよね」
    「そうだよ。そんな分厚い胸しといて、なんかされると思うほうがおかしいんだよ」
    「分厚いってw 先生に近づこうと頑張ってトレしてますからね。俺の胸筋、セーバーの中でもけっこう分厚いほうなんすよ」
    「だろうな。お前大学入ってからかなりいい体になってるからな
     だから安心しろ。前みたいなことにはならないから。お前が変に反応したら相手の思う壺だろ。ほっといたらいい。そのうち相手も諦めるよ。もしこれ以上エスカレートするようだったら俺が一緒に警察に行ってやるから」
    「はい!じゃあその時はお願いします!けど警察なんてイヤっすからね。
    セーバーに集中したいのに。さっさと諦めてくれたらいいんだけど」
    先生に相談するとこうやって心が楽になる。
    いつも先生は太陽のような笑顔で俺の心を和ましてくれる。
    それまで悩んでいたことがそんなに大したことじゃないように思えてくるのだ。
    何かあれば先生がきっと助けてくれる。それが俺の心の支えだった。


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    狙われたライフセーバー ⑥

    目覚め

    悶々とした夜を眠れないまま過ごした紘人がようやく浅い眠りについたのは明け方だった。
    しかしその浅い眠りが、紘人の忘れようとしていたいまわしい過去を呼び覚まさす。
    「やめろ!やめてくれ!!」
    夢にうなされ、大きな声をあげながら目を覚ます。
    起き上がった紘人の身体は全身汗にまみれていた。
    大学に入ってからはほとんど見ることがなかったあの悪夢。
    「またあの時のように・・・・
     違う!今の俺はあのときと違う。強くなったんだ」
    悪夢を振り切るように何度も何度も水で顔を洗う紘人の目はうつろだった。

    その日は10日ぶりの休みだった。
    同じく休みをもらっているトモキに昨日届いた写真を見せようと隣室のドアをノックしたが応答がない
    「今から久々のデートっすよ」
    昨日の夕方、得意げに話していたトモキの言葉を思い出す。
    どうやら昨夜から部屋には戻ってきていないらしい。
    唯一、事の成り行きを知り頼りにしていた後輩が、
    自分が苦しんでいる今も彼女とよろしくやっているのかと思うとよけいに気が落ち込む。
    紘人の足はそのまま海岸へと向かった。
    「あれ紘人?。お前休みじゃなかったのか?」
    声を掛ける仲間への返事もそこそこにライフセーバー達が使用する更衣室、シャワー室を見て回る。予想していた通りそこには紘人が探しているのものはなかった。
    「あるわけないか・・・当たり前だよな」
    誰かが盗撮する為に仕掛けたカメラがもしかすると残っているかもとやってきたが、
    やはりもう回収されていたようだ。
    「たとえあったとしても、そこからどうやって犯人みつけりゃいいんだよ」
    ひとりでぼやきながら更衣室を出ると、雲ひとつない空から太陽の光が紘人を照りつけた。
    「あ~どうしりゃいんだよ!」
    途方にくれて海岸の隅にある堤防に力なく腰掛けると、そこからは
    海ではしゃぐ子供連れの家族や浜でビーチバレーに興ずる学生たちの姿が見える。
    見慣れたはずの光景が今日はなぜか眩しく見える。
    ぼーっと海岸の光景を眺める紘人に一人の男性が声をかけた
    「よう!紘人じゃないか!」
    その声に我に返り、その男を見た瞬間、紘人の顔に笑顔がわずかに戻った。

    「先生!来てたんですか!」
    紘人が顔を向けたその先には、紘人の中学時代の恩師が立っていた。

     
     

    狙われたライフセーバー ⑤

    盗撮

    紘人が2枚の写真を受け取ったその夜、裏サイト「但馬紘人の部屋」では
    この部屋の住人たちをさらに興奮させるものが公開されていた。

       >えらい!でかした!
       >紘人のヌード公開!
       >すげ~どうやって仕掛けたんだ~
       >仕掛けたやつ神だ!
       >締って鍛えたケツがヤバいぞ
       >競パン跡くっきりじゃん
       >チンコがブラブラしてっぞ
       >ちょっと皮かぶってるんじゃね
       >予想よりデカイかも
       >毛もしっかり生えてんだな
       >俺鼻血出そうw
       >俺なんかもうこれで2発抜いちゃったぜ

    彼らがいつも以上に興奮して見ているもの
    それは紘人を映し出した2つの動画。
    ひとつはシャワー室でシャワーを浴びているもの。
    もうひとつは更衣室で着替えをしているもの。
    どちらも部屋の天井付近に仕掛けられたと思われるカメラから
    鮮明な画像で紘人を捉えていた。

       >紘人の身体はやっぱ違うな
       >女に汚れてない身体だからな
       >チンポの色もキレイだ
       >しっかしキレイに撮れてるな!褒めてやる!
       >これどうやって撮ったんだ?
       >忍び込んだやつ神
       
    紘人が競パンを脱ぎ、全裸のままバスタオルで体を拭く姿がしっかりと映し出されている。
    動画には紘人以外のメンバーも映されているが、そこにはぼかしが入れてあり、紘人だけが鮮明に見えるように細工までしてある。
       
       >この動画を写真にして紘人に送ってやったぜ!
       >紘人ビックリ!
       >マジか!バレルじゃん!紘人のヌードが~
       >安心しろ!使ったカメラは回収済みだ
       >じゃあもう見れないな
       >え~ もっと見たいぞ!
       >もっといいもん見せてやる。もう仕掛けはできている
       >もっといいもんってなんだ!紘人の入浴シーンとか?
       >多分もっとエロいのが見れるぜ
       >楽しみだ~
     
    投稿者の語るもっといいものとは何か?
    いったい何を仕掛けたというのだろうか?

    その頃、紘人は眠れない夜を過ごしていた。

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    狙われたライフセーバー ④

    写真

    封筒が投げ込まれていたあの日から一週間、
    俺の部屋には毎日同じように白い封筒が届くようになった。
    毎回たった一言の文章とどこかから盗み撮られたであろう俺の写真が封入されている。
    俺は朝早く部屋を出ると夜まで部屋には帰らない。
    俺の留守中に訪れて封筒をドアに挟んでいくのは簡単なことだ。

    だけど一体誰がこんなことを・・・

    最初はトモキが言うように、俺に着のある女が俺の気を引くためにやっているのかと
    思ってまんざらでもない気分だった。
    もし本人が現われて告白でもされたらお付き合いでもして
    あわよくば童貞を捨てられるかもなんて能天気なことも思ったり。

    だがそう簡単な話ではないと気づいたのは昨日の封筒だった。
    写真の多くは海岸での俺の姿を撮ったものだったのが、昨日届いた写真は
    俺がコンビニで立ち読みしている姿を店の外から撮影したものだった。
    添えてある紙には「待っていて」の一言が書かれていた。

    今日、俺はトレーニング中も監視活動中もその一言の文章が頭から離れなかった。
    昼の休憩時間、俺は事情を知っているトモキにその写真と手紙を見せた

    「これっていわゆるストーカーって奴っすかね」
    「やっぱ・・・そうだよな」
    おれは困った風に頭を掻いてみる
    「コンビニまで追い掛けてきて、さらにこの一言はヤバいでしょ」
    「なんか俺怖くなってきた」
    「なんか心あたりないんすか?最近振った女とか、冷たくあしらった女とか」
    「俺にそんなことあるわけないだろ・・・」
    「そうでした。先輩は見てくれだけで童貞君っすからね、女にそんなことできないか」
    「童貞は関係ないだろ!」
    「先輩あま~い。先輩のその顔で童貞ってのは希少価値があるんすよ
     先輩の童貞狙ってる女がうようよいるんすからね」
    「おま・・・あんまデカイ声で童貞童貞言うなよ」
    「いつもは自分で平気で童貞ですって言ってるじゃないっすか。
     とにかく、誰でもいいからさっさと彼女作っちゃったら
    変な女もあきらめるんじゃないっすか」
    「誰でもいいって・・・そんな無責任な・・・」
    そんなやりとりをしているうちに俺たちの休憩時間は終わってしまった。
    たしかにトモキの言うとおり、俺が誰かと付き合えば、封筒を入れてくる女も
    あきらめるかもしれない。
    でもその解決策は俺にとってはかなりハードルが高い。
    誰でもいいからってつき合えれば、おれはとっくに童貞を捨てているはずだ。
    「あ~ どうしたらいいんだ~」
    俺は監視台に座り頭を抱えた。
    今日も部屋に帰ればあの封筒が待っているのかと思うと気が重かった。

    夜になり活動が終わりコンビニで弁当を買って部屋に帰る。
    その間も誰かに見られてる気がして落ち着かない
    今日も一日誰かが俺を盗み撮りしてないかと周りに気をくばりすぎて
    普段の倍以上疲れてしまった。
    重い足取りでたどり着いた部屋のドアにはまたあの封筒が差し込まれている。
    ため息をつきながら取り出しすと今日は写真が2枚はいっている。
    その写真を見て俺は唖然とする。
    「そんな・・・こんなとこまで・・・」

    そこに写っていたのは、1枚はシャワーを浴びている俺
    もう一枚は更衣室で着替えをしている俺だった。

    180639.jpg

    201822.jpg


     
     

    狙われたライフセーバー ③

    裏サイト

    薄暗い部屋の中、パソコンを操作する男。
    男がアイコンをクリックすると怪しげなデザインのサイトが開く。
    男の手がパスワードを入力する。

    タイトルは

     『(裏)但馬紘人の部屋』

    とある。
    男がさらに先を開くと紘人の写った100枚以上の写真がならんでいる
    そこには海岸で活動する紘人の姿を撮影したもの以外に
    コンビニで立ち読みをしている写真や銭湯で着替えている写真もある。
    他にも紘人の小学校の頃の写真や高校のクラスメイトとの写真も並んでいる。

    身辺調査の覧を開くと、紘人のプロフィールが紹介されている。

      本名 但馬紘人
      生年月日 1993年10月6日生れ
      身長 176センチ 体重68キロ 
      チンコの長さ 通常10センチ 勃起時15センチ
      兄弟 2つ上の兄と4つ下の弟の3人兄弟
      ペット 10歳の時から飼っている犬のロメオが実家に1匹
      今まで付き合った女の数 3人
      セックスをした回数 0回
      

    そしてまるで有名人のウィキペディアのように、紘人の生れた病院からはじまり保育園、公文塾、スイミングスクール、小学校、骨折で入院した病院、高校まで、紘人が関わった多くの施設の名前や場所も順番に並んでいる。

    閲覧者はチャット形式で会話をし、日々更新される紘人の情報で盛り上がっている。

       >紘人は20歳で童貞ってホント?
       >ホントらしいね。つきあってもそこまでいかない草食系
       >ただの奥手だろう
       >実はホモだったってことはある?
       >それはなさそう。ノンケのAVを借りてるとこ見た
       >マジか!それは残念 どんなやつ借りてたんだ?
       >「団地妻 蜜のしたたり」
       >人妻もんかよ!年上好きか?
       >奥手な奴ほど年上にあこがれるw
       >レイプもんも借りてったよ
       >マジか!自分がレイプされるために勉強させとけ
       >紘人の童貞を奪うのは誰だ!
       >俺だ!
       >童貞じゃなくて処女奪うんだろ!
       >初キスは済んでるのか?
       >高校時代の彼女かすみちゃんとファーストキス経験済みっす
       >それは残念
       >紘人の唇は甘そうだw
       >あ~我慢できねえ!決行はいつだ!
       >あせるなあせるなw計画は今日スタートしたよ!
       >マジか!
       >手始めにメッセージ付きで写真をドアに挟んどいた
       >反応は!
       >意味不明で途方にくれてたよ
       >だろうな。
       >紘人の困惑の表情見たかった
       >さすがに写真なしか
       >これからどんどん紘人を追い詰めるぜ!
       >脅える紘人の表情が楽しみだ!
       >写真たのんます!

    こんな風に彼らの会話は夜遅くまでつづいていく
    明らかに紘人をターゲットにした裏サイト。
    一体誰が何の目的でたちあげたのか?


    そのころ、ネットで自分の話題が盛り上がっているとは知らない紘人は
    昼間の活動の疲れからパンツ一枚の姿でぐっすりと眠っているのだった。

    210517.jpg



     
     

    狙われたライフセーバー ②

    封筒

    「あれ?これなんだ?」
    アパートの自室に戻った俺はドアに挟まった一通の白い封筒を手にしていた。
    「先輩どうしたんですか?」
    俺に声を掛けたのは隣の部屋に住む後輩のトモキ。
    「これ・・・ドアに挟んであった」
    「なんすか?もしかしてラブレターすか」
    からかい口調で大声で話しかけるトモキの頭をつつき
    俺は白い封筒を開けた

    『こんにちは紘人くん。よろしく』
    たった一行の簡潔な文章。しかもパソコンで打っただろう味気のないフォント文字。
    それが印刷された白い用紙には一枚の写真が挟まれていた。

    196061.jpg

    その写真にはレスキューボードを片手に海から上がる俺の姿が写っている
    「なんだこれ?」
    横で見ていたトモキも訝しげな顔つきに変わる
    「なんでしょうね。ラブレターにしてはかなり簡素っすよね。
     それにこの写真、先輩でしょ?3日前にトレーニングでボードした時っすよね」
    たしかにその時初めて着たラッシュガード姿の俺が写っている。
    ということは3日前で間違いなさそうだ。
    「女っすかね。これって隠し撮りじゃないんすか。
     先輩のファンが先輩に気づいてほしくて送ってきたんですよ」
    「なんで俺にファンがいるんだよ!俺の写真撮っても意味ないじゃん」
    「先輩はこれだから・・・・」
    トモキが冷たい目で俺を見る
    「先輩は自分がモテナイって思ってるみたいっすけど、先輩が好きって子はたくさんいるんすよ。
     そういうとこほんと疎いっすよね」
    「なんだよ疎いって・・・」

    たしかに俺は女のこととなると疎い。
    着るものや髪型なんかもほとんど気にしない俺が女にモテルとは思えなかった
    女は好きだし、女友達もたくさんいる。
    でも俺は女と遊ぶより海にいる方が良かった。
    今現在個人的に付きっている女もなく、この歳になっても童貞のままだ。
    平気で童貞を公言する俺に回りの目は冷たかった
    「お前は見てくれだけは良くてモテルるくせに努力しないからだろ!贅沢もんが!」
    見てくれだけとは余計な御世話だ。
    高校の時も女から告られて何度かお付き合いをしたことがある。
    しかし、いざ女と二人きりになると何を話していいか分からなくなり
    無口になってしまい、結局は自然消滅。
    そんな気まずい時間を過ごすより、海で活動している方が俺にはずっと幸せなのだ。
    だがそんな風だから俺はいつまでたっても童貞を捨てるチャンスを掴めず
    さらに見てくれはいいけど面白くない男というレッテルまで貼られてしまった。

    「先輩は気づいてないところで女泣かしてるんすよ」
    俺にそう言い放ってトモキは自分の部屋に入っていった。

    自分の写った一枚の写真
    俺はそれを持ってドアの前で途方にくれた

     
     

    狙われたライフセーバー ①

    序章

    俺は20歳の大学生 紘人(ひろと)。
    大学ではライフセーバー部に所属している。
    今年の夏の猛暑の中でも、日々のトレーニングと海岸の監視活動に
    俺の生活の全てを費やしている。

    俺が活動している海岸は片田舎の海岸でそんなに広くはない。
    訪れる海水浴客も地元の家族連れや学生がほとんどだ。
    俺自身この海から少し離れた街で育ったから、小さい頃から
    海水浴といえばこの海岸で、家族で来たり友達と自転車で1時間かけて
    泳ぎにきたりしていた。
    波もそんなに高くない静かな海岸が俺は好きだった。
    この海でライフセーバーがしたくて中学で水泳部に入り、大学も海の見える
    位置にある大学を選んだ。

    実家から大学まで通うこともできたが、ライフセーバー生活に集中したくて
    親に無理をいって海と大学の間にある安アパートに一人で暮らしている。
    夏のほとんどを海で過ごすという充実した生活に俺は満足だった。
    そんな俺の充実した生活に暗い影を落とす出来事が始まったのは
    海水浴客も増え忙しい時期を迎えた8月の初旬のことだった。

    213710.jpg

    *画像はイメージです
     読んでる方それぞれのイメージでお楽しみください


     
     

    リニューアル

    長々放置してしまいましたが
    更新を再開しようと思います。
    それに伴い過去のログを削除いたしました

    心機一転元気が妄想する物語を綴っていきたいと思います。
    よかったらおつきあいくださいw

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    プロフィール

    元気

    Author:元気
    元気のブログへようこそ

    元気が頭の中で妄想したお話を
    綴っていきます。

    更新は不定期ですがよかったらおつきあいください。

    お話を読んで続きを読んでもいいぞという方は
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