2ntブログ
    GAY STORY 元気の頭の中

    GAY STORY 元気の頭の中

    Gayの話をメインとした妄想ストーリーを綴るブログです。同性愛に興味・理解のない方、18才未満の方は閲覧をご遠慮ください

     

    スポンサーサイト

    上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
    新しい記事を書く事で広告が消せます。

     
     

    狙われたライフセーバー ②

    封筒

    「あれ?これなんだ?」
    アパートの自室に戻った俺はドアに挟まった一通の白い封筒を手にしていた。
    「先輩どうしたんですか?」
    俺に声を掛けたのは隣の部屋に住む後輩のトモキ。
    「これ・・・ドアに挟んであった」
    「なんすか?もしかしてラブレターすか」
    からかい口調で大声で話しかけるトモキの頭をつつき
    俺は白い封筒を開けた

    『こんにちは紘人くん。よろしく』
    たった一行の簡潔な文章。しかもパソコンで打っただろう味気のないフォント文字。
    それが印刷された白い用紙には一枚の写真が挟まれていた。

    196061.jpg

    その写真にはレスキューボードを片手に海から上がる俺の姿が写っている
    「なんだこれ?」
    横で見ていたトモキも訝しげな顔つきに変わる
    「なんでしょうね。ラブレターにしてはかなり簡素っすよね。
     それにこの写真、先輩でしょ?3日前にトレーニングでボードした時っすよね」
    たしかにその時初めて着たラッシュガード姿の俺が写っている。
    ということは3日前で間違いなさそうだ。
    「女っすかね。これって隠し撮りじゃないんすか。
     先輩のファンが先輩に気づいてほしくて送ってきたんですよ」
    「なんで俺にファンがいるんだよ!俺の写真撮っても意味ないじゃん」
    「先輩はこれだから・・・・」
    トモキが冷たい目で俺を見る
    「先輩は自分がモテナイって思ってるみたいっすけど、先輩が好きって子はたくさんいるんすよ。
     そういうとこほんと疎いっすよね」
    「なんだよ疎いって・・・」

    たしかに俺は女のこととなると疎い。
    着るものや髪型なんかもほとんど気にしない俺が女にモテルとは思えなかった
    女は好きだし、女友達もたくさんいる。
    でも俺は女と遊ぶより海にいる方が良かった。
    今現在個人的に付きっている女もなく、この歳になっても童貞のままだ。
    平気で童貞を公言する俺に回りの目は冷たかった
    「お前は見てくれだけは良くてモテルるくせに努力しないからだろ!贅沢もんが!」
    見てくれだけとは余計な御世話だ。
    高校の時も女から告られて何度かお付き合いをしたことがある。
    しかし、いざ女と二人きりになると何を話していいか分からなくなり
    無口になってしまい、結局は自然消滅。
    そんな気まずい時間を過ごすより、海で活動している方が俺にはずっと幸せなのだ。
    だがそんな風だから俺はいつまでたっても童貞を捨てるチャンスを掴めず
    さらに見てくれはいいけど面白くない男というレッテルまで貼られてしまった。

    「先輩は気づいてないところで女泣かしてるんすよ」
    俺にそう言い放ってトモキは自分の部屋に入っていった。

    自分の写った一枚の写真
    俺はそれを持ってドアの前で途方にくれた

     
     

    Comments


     
    <- 05 2024 ->
    SUN MON TUE WED THU FRI SAT
    - - - 1 2 3 4
    5 6 7 8 9 10 11
    12 13 14 15 16 17 18
    19 20 21 22 23 24 25
    26 27 28 29 30 31 -
    プロフィール

    元気

    Author:元気
    元気のブログへようこそ

    元気が頭の中で妄想したお話を
    綴っていきます。

    更新は不定期ですがよかったらおつきあいください。

    お話を読んで続きを読んでもいいぞという方は
    拍手ボタンをポチっとお願いします。
    コメントも大歓迎ですw

    最新コメント
    FC2カウンター
    ブロとも申請フォーム
    QRコード
    QR

    Archive RSS Login